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旧い映画を楽しむ。なでしこの棲家

旧い映画を楽しむ。なでしこの棲家

≪名誉と栄光のためでなく≫

   

     ≪名誉と栄光のためでなく≫

今日は先週日曜日の深夜に放映されました、
『名誉と栄光のためでなく』を取り上げてみます。
1966年度  米 
監督  マーク。ロブスン
出演  アンソニー.クイン アラン.ドロン モーリス.ロネ
    ジョージ.シーガル ミシェル.モルガン
    クラウデイア.カルデイナーレ

イタリア.フランスの役者勢ぞろいですが、
セリフは英語であります.
ロネやドロンの英語はチョットねえ.
下手とかじゃなくて、やはりあの甘ったるいフランス語で喋って
頂かないとドロンがドロンでなくなります.

こういった男世界の映画は本当に気持ちが良くてスカッとする。

インドシナやアルジェリアといったフランスの植民地での
戦いを背景に、
彼らフランス兵の友情と憎しみを描く.

アルジェリア戦争を描いた作品としては同じ年に
イタリアが送り出した本格的な名作『アルジェェの戦い』が
あるが、こちらはあくまでもアルジェリア側から描いた
まさに血を絞るようなドキュメンタリー調の力作である。

1966年のベネチア映画祭のグランプリを受賞したときに、
出席していたフランス映画代表陣はトリュホー監督ひとりを
除いて全員が激しく不満の意をあらわにして
退場したという。
世界でもっともおおらかに明るく自由に映画を作っているはずの
フランスの肝がみられる逸話だが...
愛国心を行動で表わした・・・


『アルジェの戦い』はフランスへの憎しみと、独立への願いが
溢れ、反仏運動開始から独立を勝ち得るまでの力強い
すばらしい作品である.

『名誉と...』はフランス兵のチームワークのおもしろさと
彼ら個人の生き様、信念を娯楽大作として
さらりと描いて楽しい。
戦争の悲惨さとかに重点を置かず、作戦の面白さ、
人物像の面白さ、接点、個性ある役者の競演で
愉しませてくれる映画である。

グリーンベレーにあるように、
ひとりのリーダーに男共が惚れて、彼に協力志願して、
隊を作り、戦地へ赴き、手柄をたてる者、正義感に燃えるものと
いろんな個性の集団がひとつの仕事をやり遂げていくという
話。

インドシナ戦線で知り合った、
農家の出のラスペギ(アンソニー.クイン)、フリーの記者
エスクラヴイエ(ドロン)、
実業家のホワグラ(モーリス.ロネ)、
そして、マヒデイ(ジョージ.シーガル)など.

ラスベギに新たな仕事の依頼が来て、彼は早速、この仲間に
召集をかける.

みんな集ったが、マヒデイだけは来なかった。
アルジェの町に起こったわけのわからない
暴動を鎮めるために、
市の依頼でラスペギが引き受けた。

エスクラヴイエとボワグラを右腕、左腕として隊を作った。
彼らはとくにアルジェの人々になんら憎しみなどない。
ただ、町の鎮圧に来ただけだ。

しかし、その暴動のリーダーがなんとインドシナで仲間であった
マヒデイだとわかる。
彼はアルジェ独立のためテロを繰り返しているのだった。
彼の妹アイーシャ(カルデイナーレ)に上手く利用される
エクスクラヴイエだが、彼は本当の軍人ではないから、
どうしてもヒューマニズムに流されてしまい、
ラスペギやボワグラと意見が対立することもあるが、
根底にはお互いをよく分かっているので、
ストーリー的には山あり谷ありで、それぞれの持ち場の
能力を発揮して作戦を駆使し、テロを鎮めるまでのお話.

勲章が欲しくてたまらないラスペギは表彰されて
かねてより思いを寄せていた夫人の前で勲章を受け、
嬉しさは隠しきれない。
ボアグラも実業家とは言え根っからの軍人気質。
ご褒美はしっかり頂く。
ドロンはそんなもの欲しくない。
きっとパリヘ帰って、面白い記事を書くことであろう....

とまあこんなストーリー...。

ドロンが出ていればもうそれだけで良いし、おまけに
アンソニー.クインも出ていて、うれしい意味で困ります。

モーリス.ロネってどの作品でもなぜかホモっぽいですねえ.
フランス語訛りのふにゃっとした英語の発音はちょっと
頂けない。ドロンは良い。
彼って頭のかっこうもいいなあ.
五分がりくらいのヘアースタイル..頭のかっこうが良いから
すごくいいのだ。おまけに日焼けしてにやけてなくて
頭の回転の速い役。
1965年あたりから、どんどん男らしく精悍になっていきましたね・
無意識に流す流し目がたまりませんね。
映画の紹介がドロンへのおのろけになってしまいました。
というわけで女性も愉しめる男の映画です。








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